理系女子の科学大好き

理系女子が科学の雑学などを書いていきます!

バーコードって便利ですよね。その仕組みは!?

先日、スーパーで始めてセルフレジデビューをしました。

自分でバーコードを読もうとすると意外と難しくて、ピッピッと手際よくやっていくレジの店員さんは実は熟練のワザの持ち主なのでは!?なんて思っちゃいました(笑)

それにしても、あの黒いシマシマをピッと読みとるだけでなぜ価格が分かるのでしょうか?

今回はそのあたりを調べてみました。

バーコードはご存じのように白黒で太さの違うバーと数字が組み合わさっています。

数字は商品情報に数字を割り当てたもので、一般的には13桁の数字なります。日本だとJANコードっていう規格のようです。

最初の2桁が国、次の5桁がメーカー、その次の5桁が商品項目、最後の1桁はエラーチェック用という割り振りになっています。

だから、同じメーカーの製品のバーコードを見ると途中までは同じ数字が並んでいるわけですね。気づきましたか!?

って、そんなジッと眺める人はそういませんよね・・・

で、この数字を二進法(0と1だけ)にしたものがあのシマシマのバーというわけです。黒いバーが1、白いバーが0を表しています。

私はこれを調べるまで、ずっと数字とその上のバーが対応してるのかな?

なんて思ってました(苦笑)でも良く見ると同じ数字の上でもバーのパターンは違いますよね。1つ1つの数字を2進数に変えているのではなく、13桁の数字を一塊として二進数に変えているみたいですね。

白黒のバーにしてあるのはコントラストが高く、スキャナで読み取りしやすいからでしょう。よう考えられていますね。

ちなみにバーコードには価格情報は入っていません。価格はレジ側のデータベースに登録されています。バーコードの読み取りでわかるのはどういう商品なのかという情報だけになります。

なぜ、価格情報が含まれないかというと、価格はお店や時期によって変動するものですからバーコードで書き込んでしまうと修正できなくなってしまいます。そのあたりのことをちゃんと考えて作られているんですね。

それと、これは余談ですが、バーコードには統一商品コードとインストアコードに分かれます。

統一商品コードは全国どこのお店でもピッとやると商品データと照合できるコードのことです。これを使うためにはJANコードを登録申請する必要があります。違う商品で同じコードだったら困りますからね。

一方で、インストアコードというのはお店などが勝手に付けることができるコードです。野菜やお総菜に貼られているバーコードがそれに当たります。これはそのお店の中でしか通用しません。逆にいうと他のお店では同じコードで別の商品の番号が割り当てられている可能性があります。買ったのと違うお店でインストアコードを読むと面白いかもしれないですね〜

ってかなりマニアックな遊びになりそう。

なにはともあれ、あのシマシマにはいろいろな工夫がされているんですね〜

 

レンコンの穴!

昨日は自炊の日。

レンコンを買ってきて煮物を作りました。料理は割と得意だったりします。

理系女子は料理なんて興味ないのでは?と思う人もいるかもしれませんが、そんなことないですよ。

料理って見方を変えれば化学反応の実験みたいなものですからね、ってそんな風に考えたら美味しくなりなりますね。

さて、話はレンコンにもどりましょう。

みなさんはレンコンってど植物のどこの部分を食べているかご存じですか?

漢字で書くと「蓮根」とかきますから、蓮(ハス)の根と言いたいところです。

しかし、本当は根ではなく茎(地下茎)なんですね。

泥水の上に浮いている葉っぱの下にある部分なので、昔の人は根と勘違いして名付けたんですかね〜?

それはさておき蓮根の一番の特徴はその大きな穴です。

約10個ぐらい大きな穴が開いていますがこれは一体何なんでしょうか?

その話をする前にまずは茎の構造と役割の話をしましょう。

茎を輪切りにするとどんな植物でも維管束とよばれる穴が複数開いています。

根から吸収した水分を運ぶのが道管、葉で光合成によって作られた栄養分を運ぶのが師管と呼ばれていて、この2つを合わせて維管束って呼んでます。

こう書くと、蓮根の穴は特大の維管束と思いたくなるところです、答えはブーです(笑)

実は、これは維管束とちがい通気孔なんです。

通気孔というのは葉から取り込んだ酸素を根や茎に送るための穴です。通常の植物ではこんなに大きな通気孔はありません。

蓮根がこんなに大きな通気孔を持つ理由はその生息環境と深い関係があります。

一般的に普通の土の場合はある程度酸素を含んでいるのでこれほど大きい通気孔が無くても十分に酸素が足りますが、泥の中というのはとても酸素が少ない状況です。その中で根や茎に十分な酸素を送るためにあんなに大きな通気孔をもっているんですね。

泥水の中でも生きていけるように進化した結果なんです。

あの穴はレンコンの生き残りをかけた泥水への挑戦の跡なわけですね。

そう思いながらレンコンを食べるとまた感慨深いものがあるでしょ!?

 

種なしブドウって不思議ですよね〜

食欲の秋、ということで先日柿をかったのですが、その柿がなんと種なしでした。

柿の種って大きいので包丁で切るときや食べるときに気を遣うんですよね。無防備に噛んだら歯が痛かった・・・てよくありませんか?

種なしといえば外に身近なものと言えば種なしブドウですよね。

こういった種のない果物はたしかに食べやすいのですが、冷静に考えるとどうやって作ったのか気になりませんか?

品種改良じゃないの?

って思う人も多いかもしれませんが、種ができないと栽培できないから品種改良で種なしの果物を作ることは不可能です。

じゃぁ、果物のクローン!?

って、昔からあるのにクローンなんて高度な技術はないでしょう。

どうですか?だんだん気になってきましたか?

実は、種なしの果物というのはそういう品種があるわけではないのです!

普通の果物にジベレリンという植物ホルモンを与えることで種なしの果物ができてしまいます。

一般的な果実ができるプロセスは次のようになります。

受粉→種子が成長→種子ホルモンが分泌→子房が肥大化して果実になる

これをグッとみると、種子ホルモンを与えれば種子がなくても果実ができるのでは・・・という発想がでてきませんか?

実際には種子ホルモンではなくジベレリンというホルモンを与えることで一部の果実は果肉を成長させることが分かっています。

実際の現場では、受粉前の花をジベレリン溶液に浸します。そうすることで子房がジベレリンの刺激を受け果実を成長させ始めるのです。

ですから、種なしの果物って品種改良とかではないので危険な食べ物ではないわけですね。安心して食べやすさを満喫しましょう!

アイロンが不要なシャツの仕組み

最近、スーツを着る必要があって久しぶりにシャツに袖を通しました。

シャツというとアイロンがけがとっても面倒。それを解消する夢のシャツとして形状記憶シャツというのが発売されました。

家事があんまり得意ではない私はバリバリ使っているのですが、なぜしわが寄らないか考えたことありますか〜?

一旦気になり出すと好奇心が止まりません。ちょっと調べてみました。

形状記憶という言葉から形状記憶合金とういうのが思い浮かびますが、仕組みは全く違います。布と金属ですから当たり前と言えば当たり前ですが、形状記憶合金は素材そのものに秘密がありますが、形状記憶シャツは加工法に秘密があります。

そもそもなぜシワができるのでしょうか?

その秘密は繊維の分子構造にあります。

綿は天然素材なので繊維(セルロース)分子の密度にムラがあります。つまり目が詰まっているところとスカスカのところがランダムにあるわけですね。

このムラが選択した後のシワの原因となるのです。ですから、分子の安定している化学繊維はシワができにくいですよね。

ということは、できるだけ分子のムラがないように加工すれば良いわけです。現実的には密度の濃い部分を減らすのは大変なので、スカスカの部分を何らかの方法で埋めることで繊維のムラを無くし均一にしていきます。

昔は樹脂加工と熱処理を組み合わせたパーマネント加工とういう方法でムラを均一にしていましたが樹脂の影響で吸水性が悪く着心地が良くないという欠点がありました。

今はVP(Vapor Phase)と呼ばれる方法が主流になっています。これはホルムアルデヒドを主成分とするガスを繊維と反応させて架橋構造をつくることで隙間を埋めます。樹脂を使わないので綿本来の吸水性を失うこともなく着心地の良い形状記憶シャツになったというわけです。

しかしですね・・・

ホルムアルデヒドってあんまり良い印象のあるガスではありません。基本的に人体に有毒です。モチロン架橋構造になってしまえば別物ですから害はないですが、加工時のガスが繊維内に残っている可能性もあります。

そのため残留量は家庭用品規制法で定められいますが、過敏な人は気をつけましょう。

そういう人はアンモニアや水蒸気で加工したタイプもあるそうなのでそちらの方がよいかもしれませんね。

電子レンジの仕組み

電子レンジってみんな当たり前のように使っていますが、考えてみれば不思議な製品ですよね。

ただの四角い箱なのにスイッチ入れるだけ火も使わずに温まる。

知らない人がみたら魔法のようですよね。

そんな電子レンジがものを温める仕組みは電波にあります。

英語で電子レンジのことを「マイクロウェーブ・オーブン」と呼ぶのですがマイクロウェーブというのは日本語にするとマイクロ波(あ、ほとんど変わってないか・・・)になります。

イメージしにくいとは思いますが波というからには振動しているわけで、その振動数がとても高い波のことです。振動数が高いと言うことは波長(波と波の山の距離)が短くなります。その長さがμmだからマイクロ波と呼ばれるんですね。

で、電子レンジに使われるマイクロ波の振動数はなんと1秒間に24億5000万回。ちょっと想像できない回数ですね。

で、この振動数がちょうど水の固有振動数と一致します。

そうすることで共振が起こり水分子が激しく振動し熱を発生させるという仕組みです。

ですから、水分がないと温まりません。器だけいれて電子レンジに掛けても器は全く熱くならないことからもわかると思います。

ですが、大抵の食物は干物でさえも多少の水分を含んでいるので温めることができます。

ホントにこれに気づいて商品化した人は天才ですね〜

ちなみに、電子レンジの中に金属を入れると金属が電波を吸収してしまいます。アルミだと火花のようなものが飛ぶことがあるので気をつけてくださいね。うっかりアルミホイルを着けたまま電子レンジに入れると大変なことになりますよ!

白い雲はどうしてうかぶ?

今日は秋晴れですごく良い天気。

青空の上に雲が点々と浮いていて流れていきます。

孫悟空のようにあの雲に乗って飛び回れたら・・・

なんて思いますが、それは無理なことはご承知だと思います(笑)

雲の正体は空気中の水滴ですからね。

ですが、これってちょっと不思議だと思いませんか?

身の回りにできる水滴って普通落ちてきますよね。あんな風に空気中に浮くということはありません。

なぜ雲の水滴は空気中に浮かんでいられるのでしょうか?

これには空気抵抗が関係してきます。

地球上の全ての物体には重力がかかります。

そのときの重力の大きさは質量(重さ)に比例します。そして、重さは体積に比例します。

一方で空気抵抗の大きさは面積に比例します。

そうすると、重力は水滴の大きさの3乗、空気抵抗は2乗に比例することになります。

ですでに、水滴の大きさが2倍になると重力は8倍、空気抵抗は4倍になるのですね。

ちょっと難しかったですか?

一言でいうと、水滴の大きさが大きくなるほど、重力と空気抵抗の差が大きくなるのは早く落ちます。逆に水滴が小さくなると程重力と空気抵抗の差が小さくなるので落ちる速度が遅くなります。

このことを頭にいれて実際の雲の水滴を考えてみましょう。

雲の水滴の大きさは0.01〜0.02mm。と〜っても小さいです。

これぐらいの大きさだと落下速度は1秒間に3〜13mmぐらいになります。時速になおすと0.01〜0.05km/hです。とても遅いですね。

つまり、「雲は落下してきているけどとてもゆっくりなので浮いているように見える」というのが真実なんですね。

やはり雲といえども物理の法則には逆らえないのです!

儚いといえば・・・

最近はすっかり聞かなくなったような気がしますが、「カゲロウのように儚い○○」みたいな言い回しがあります。

カゲロウって何なんだろうって思ったことありませんか?

え、ない?

そんなこと言わずに話に付き合って下さいね(笑)

カゲロウっていうのは昆虫のことです。

で、どんな一生を過ごすのかというとですね、こんな感じになってます。

幼虫時代:数ヶ月間水中で過ごす←実はこの期間自体は昆虫としては一般的で短くない

1回目の羽化:空は飛べるが亜成虫と言って繁殖能力が無い状態。この期間は早いものならたったの5分(!)長いものでも2〜3日間

2回目の羽化:交尾のできる成長に!成虫になってから生きられる時間は短い種だと1〜数時間(!)、長くても2週間

羽化してからの人生がなかなか波瀾万丈ですね。

最短だと空を飛べるようになってから1時間ぐらいで死んでしまうヤツもいそうです。

その間に交尾相手見つけて子孫を残さなければならなのですごく忙しいですね。

実際、相手探しと交尾に忙しいから食べ物を食べる暇がありません。だから口が退化してしまっているのです!幼虫のときに蓄えた栄養分だけで生きているんですね。

だから、その蓄えがすくないと早く死んでしまうと言うわけです。

いや〜確かにカゲロウの成虫になってからの人生は短いですね。儚いという言葉もあってます。

私も儚い人生にならないようしっかり生きようっと!